住宅地の中にたたずむカフェギャラリーでの企画グループ展。
ここを私は、カフェでなく、あえて喫茶店と呼んでいる。
女性オーナーと、珈琲を淹れてくれる男性マスター。
いつお邪魔してもカウンター向こうの人が変わらないこと。
これは、いまどきの飲食で実は本当に貴重なこと。
敬意をこめて喫茶店と呼ぶ。
2014.11.26~30 12:00-18:00
カフェ&スペース プッシュ・プル
詳細 http://www33.ocn.ne.jp/~sabosabo/SPACEEvent.html
イタリア人は住処や職場の近くにお気に入りのバールをみつけて通う。
「1.安い」「2.あいさつ」
万人にとって「1.」はもちろん魅力。
そしてイタリアのローカルバールの魅力は、
「3.」なんじゃないかと思うほど顔見知りに会う。
バールは、どうも「カフェ」より「喫茶店」に
似ているような気がする。
そして、イタリアのローカルバールのほとんどは、カウンター向こうの人(オーナーやバリスタ)がいつも同じ。
「ボンジョルノ!ウン カフェ」とあいさつを交わせば、「ボンジョルノ、シニョーラ!プレーゴ!」という笑顔がついてくる。強面の場合は出来上がった珈琲をすごい勢いでカウンターにカチャリと置くだけかもしれない。でも、あいさつを重ねるたびに愛情がこもってくる。
※「バリスタ」とはイタリアの「バール」でエスプレッソを淹れてくれる人。
[BAR BILLI]
ボロニェーゼの友人がが教えてくれたローカルバール。
朝ジョグの帰りに寄って何回かカプチーノを飲んだっけ。
お水も出してくれるのでゴクゴク飲んだ!
朝から多くの地元民が朝の珈琲や甘いパンを食べていたし、
今夜のパーティに使うたくさんのドルチェを注文してたり、
朝からしあわせな陽だまりのようだった。
友だちいわく、夕方からのアペリティーボ(食前酒とおつまみ)も
すごくおいしい!と言っていた!
※朝はカフェ、昼はパニーノ、夕は食前酒という感じ。
[BAR MAGENTA]
古き良き時代のミラノの老舗バール。
ミラノの師匠と彼女のデートについていった時、
2人に連れて行ってもらった。テラスでビールと
パニーノをガフガフ食べた。
夜になると若者もいっぱい集まってきて、なかなかエネルギッシュなバールになるみたい!
でもやっぱりね、分厚い利用者層は、
日本と同じでイタリアも若者や忙しいビジネスマン。
分厚い利用者の訴求は、愛よりも便利な空間。
地元のおじいちゃんたちは、映画のワンシーンみたいに
トランプしたりスカッキ(チェス)してたりする。
そんな光景も都市ではなかなか見られなくなったような…。
愛いっぱいなんだけどね、地元のバール。
愛いっぱいなんだけどね、地元の喫茶店。
それなのに、私も地元の喫茶店に足しげく通っていない。
理由は、友だちとのおしゃべり、仕事の打ち合わせ、
時間調整など、どうやら出先での利便性中心に使っているから。
そうそう余談だが、名古屋の喫茶文化は、イタリアのバール文化に近いと感じた。
[BISTROT MILANO CENTRALE]
こちらはミラノのカルロファミリーが中央駅に送ってくれた時に一緒に朝カフェした店。
歴史的建造物でもあるミラノ中央駅の構内だけあって、天井は高いし窓や壁も駅仕様のままで圧巻!カフェはCUCCUMA(クックマ)というマッキナで淹れるナポリスタイル!
※ハイウェイのサービスエリアAUTGRILLの
経営らしい。
CUCCUMA(クックマ)をあやつる機敏なお姉さんたち (※私撮影)
イタリアにも近代的なバールが増えている!(※カルロの家族と朝カフェ!)
そう、古き良きバールや、喫茶店には愛情がこもってくるのです。
ふだん照れたり、気取ったり、めんどくさいこと嫌いなお客も、つい愛が出ちゃう。
思えば云十年前。
学生時代は喫茶店をこよなく愛し、頻繁に通っていた。
レコードがびっしり並ぶ喫茶店。マスターはいつも同じ顔つきだった。
みんながすごくオトナに見えた。ほろ苦い思い出も喫茶店文化に。
やっぱり、愛がなくちゃね。