早くも1日目で、少年に大切なことが教えられる境遇が舞い込んできた。
「郷に入れば郷に従え」。
When in Rome, do as the Romans
do.
ローマにいるならローマ人のするように。
Paese che vai, usanza che trovi.
他国に行ったなら異なる習慣が。
車窓より:天候とストライキの関係かこんなに空いている線路風景も貴重。
ミラノの朝はショーペロ(ストライキ)の試練から始まった。
結果もろもろのラッキーが重なって無事フィレンツエに到着。
在伊時代ショーペロ慣れしたと思っていたが、いざ被るとあたふたするのは否めない。情報の少なさも相変わらずだ。ただネットがなかった時代にくらべ、公的なインフォメーションは入手でき「本当かなあ」の部分が白黒はっきりするようになっただけいいじゃないか。
生活にももちろん支障はあるが、交通機関や宿泊先に先行投資している旅の最中に遭遇すると、ただでさえ予定が狂う国なのに、それに増してお手上げだ。この手の悪事についても、なぜ起こっているのかその国の政治的背景を鑑み、受け入れるしかない。自体を飲み込んだら、いかに笑える方向もっていくか。その作戦のため、お茶でもしようと思える時間の余裕がこの国では必要なのだ。
電光掲示板に「キャンセルか否か」出るまでのあいだ、我らはカプチーノとブリオッシュとしぼりたてオレンジジュースの朝ごはんでおいしく過ごした。ショーペロという渋い言葉を浴びた後だったからこそ、なんて美味しいのだろうと対照的な気分になれた。満腹になってからみた電光掲示板には「Binario(番線)」表示が出ていた。よっしゃ!ラッキー!この列車は定刻で走るということだ。
Ponte a Santa Trinita(Firenze) 美しい雨あがりの夕方。在住時代、毎日渡った思い出の橋。
La Chiesa di Santo Spirito(Firenze)この教会の裏手に棲家があり鐘の音や賛美歌を聴いていた。