5月の鑑賞いくつかの中から、順にピックアップして記録。
この季節は、工房仕事もはかどる最高な季節なのだが、
一方でいろいろなギャラリーや美術館を訪ね、
夕方の風をふわふわあびるのも好き。
なんだか制作に集中できない。
春も、玉の瑕(たまにきず)。
日本民藝館 http://www.mingeikan.or.jp/events/
「民藝」。言葉のとおり庶民的な工であるが、
なぜだろうか、しゃっちょこばった気持ちで臨んでしまうとも聞く。
深澤直人が監修をつとめるようになってから、
そこを、こちょこちょくすぐっているような気がするので、
改めてちょっと覗いてみようかと思った。
蒐集品から"人を拒絶しない愛くるしさが滲み出ている”と深澤氏はいう。
あえて言葉にすれば「かわいい」であり、「厳しさの美」に対して「おおらかな美」であると表現しつつ、「Cherish/チェリッシュ」という能動的意味を持つ単語も挙げている。
幼いころから知っているデュオ歌手グループの名前でもあり、響きもよろしく。
「人が動物や物を愛する」という意味をあらためてかみしめると、ますます好きになる言葉だ。
能動的に愛したくなる作品。
八方に愛される「愛」でなくてもいい。
しかしながら、この能動的愛され方はすてきだ。
ますますチェリッシュな作品を生み出したいと思った。
薫風ふく夕方に。
Cherish!
(2015.5 「愛される民藝のかたち」所感 THE JAPAN FOLK CRAFTS MUSEUM)