過去に「麦ごはんサラダ」のことを何度もブログなどにつづってきたけれど、春と夏の太陽が顔を出すと作りたくなって、そしてまた記憶に留めておきたくなる。
イタリア在住時代、イタリア人の友人らに聞いて覚えたのでレシピもない。量も適当で記憶で作る。だからいつも味が違う。今は良い時代で動画も見つけたのでリンクを貼ろう。⇒イタリア語のサイトより(動画)
まずは材料(自分オリジナル版)
・大麦
・スペルト小麦(古代小麦)
・レンズ豆
・押し麦
・チーズ(ゴーダ、チェダー、グリエールなどお好み)
・モッツァレッラチーズ
・オリーブ(種無し/黒や緑)
・ズッキーニ
・パプリカ(黄)
・プチトマト
・ハム
・アンチョビ(あれば少々)
・オリーブオイル
・にんにく(少々)
・塩・胡椒(少々)
こうなったらご存知いつもの「なんちゃってレシピ」も!分量や分数のあれこれは一切なし。悪しからず。
1.大麦、小麦、レンズ豆すべて一緒に炊く(動画では炊きあがったら水でぬめりを取っているが私はやらない)
2.材料はすべて角切り(写真参照)
3.良質なオリーブオイルにニンニクのみじんぎりをほんの少し入れておく。
4.1が冷めたら2の材料(トマト以外)と3も入れて混ぜるだけ。
5. オリーブ、チーズ、ハムに塩気があるので味を見ながら味を整える。塩加減をみる。最後にトマトを入れて崩さないように混ぜる。
6. できれば冷蔵庫で1時間くらい冷やしてからどうぞ。
現在はネットで調べれば世界中のレシピが出てくるが、ネットがない当時は耳や目で直接教えてもらうしかなかったため曖昧な記憶。師匠のパートナーに教えてもらったあの空気だけは良く覚えている。展覧会のオープニングやフェスタ(パーティ)にせっせと何回もつくった。
イタリア白米またはペンネやコンキリエ(貝型のショートパスタ)に具材を混ぜるのがベーシックだが、今回は麦を「旅する大土鍋」で炊く(下の動画参照!)。
蒸らしたら充分に冷ました後に具を混ぜるのがポイント。炊くも混ぜるも食卓に出す器も土鍋オールワンで済むから便利。
あれはケータリングという呼称すらまだ巷に聴こえない頃だった。「ケータリングビジネスをやろうと思うの!」と胸の前で手を合わせながらオシャレさんでゲイのアンドレアがクネッと言った。その時、アンドレアが作ってくれたのが麦を使ったコレ。プチプチした噛み応えと野菜のみずみずしさ。麦の芳ばしさがマッチしていて「さすが繊細なクオーコ(料理人)アンドレア!」と唸ったあの時を忘れない。
ひんやりしたモルタルのモダンなインテリアの室内で、冷えた白ワインと「麦ごはんサラダ」を食べた。大きな窓から入る太陽は、まぎれもないイタリアのものであり、ぽつぽつと食べながら独り心の中で「わたしはもう一度ここでこの料理が食べられるのだろうか」と、急襲した切ない気持ちをスパイスに、窓格子が落とした影をずっと眺めていた。
「地球のかけら」を意する工房Cocciorinoは
魅惑の素材をのせる器として
地球を応援していきたいと願っています
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