桜のころは、いくら小川の土手を歩いても見つからないよもぎ。5月の声を聞くと突如と群れをなすよよもぎ。春の小川はいそがしく、2週間単位くらいで植生や開花する木々が交代してゆくのだから。せっせとビニル袋によもぎ葉をぎっしり詰める。よもぎの下ごしらえをして、餅粉を捏ねてよもぎ団子をつくる。
新興住宅地に生まれ育ったわたしが、よもぎを最初に摘んだのは3歳だったと思う。妹が生まれるので横浜の伯母宅に預けられたようで、その時に体験したことのひとつだ。よもぎの季節と妹の誕生日から考えると、1ヶ月ほど預けられたのかな。当時の横浜の住宅地はまだまだ緑がいっぱいで、伯母や従弟とよもぎを袋いっぱいに摘み、伯母の家でよもぎ餅をつくったことを昨日のようにしっかり覚えている。よもぎの下ごしらえのことや、すり鉢のようなものでつくように餅をついたことも、ちょっと色あせた昭和のカラーテレビのような画像で覚えている。
ケータイで写真を撮ることも、デジカメもない時代に。わたしの眼はどんなレンズより高品質で、PCやHDへの保存でなく、しっかりと心のメモリーに。
ちゃっちゃと「よもぎの下ごしらえ」
①水につけてゴミなど取り除き、その後流水で良く洗う。硬い茎は取り除く。
②鍋に水と重曹を入れて沸騰したら①を入れる。
③3分ほど煮たらザルに湯をこぼし水につけて色どめ。
④フードプロセッサー(or ハンドブレンダ―)でペーストにする。
ーポイントと応用ー
※若い新芽を収穫すること。
※④を小分けにして冷凍可能。
※③の水をよく切りゴマ油を敷いたフライパンで炒め塩と胡麻でふりかけに。