聴こえるかしら?ちいさなちいさな鈴の声。
先日、2記事に渡って吊り下げ型の「冬鈴」のご紹介をしましたが、今回は据え置き型「冬鈴2」。自分でコロコロ鳴らすタイプです。据え置き型は、時をさがのぼり15年ほど前の作品。フラワーアーティスト迫田 憲祐氏とのコラボレーション作品。お祝いの鉢植えの花に添えたり、植物のあいだに埋もれさせたりしてお花屋さんで展開していました。お花屋さんは九州に移転してしまい残念ながらプロジェクトも休止。そんなことから、オマージュ作品として今回の出展にふみきりました。
「冬鈴1」吊り下げ型
⇒「公募展に参加します」
→「着想は眠らない展」
決して派手な音がする鈴ではありません。カラカラコロコロくらい静かに鳴く鈴。よく耳をすませば彼らの言葉が聞こえてくるかもしれません。「冬の支度をしてくださいな」「雪がふるまえに実をかくしてくださいな」と。せめても森の動物たちに話しかけてくれればいいなと願い…。
うちの庭にも万年放置してある作品もあります。彼らには苔が生していたり、あまりにも土色になり、芝生を刈る植木屋さんにやられちゃったり。今回も、撮影のため少しのあいだ庭に放置していたら、すぐに鈴の声を聴いた小さな生き物がやってきました。小さな小さな尺とり虫です。作家冥利にかなうしあわせなとき。これこそ、自然が生み出すアートのひとコマなのでしょう。