イタリアからのご長女、我が家の青春、卒入学ダブル祝いの夕餉2日目。
納品まぢかな作品準備と昼間は親たちの卒業式の設営準備があったりで、食事の準備は急ぎ足だったけれど。芽吹きの食材にすくわれました。春のめぐみが店頭にたくさん並ぶこの季節はうきうきします。厳しい冬に耐えた山菜、冷たい海を泳いだ魚、彼らから人間はエネルギーをいただきます。春に感謝するとともにエネルギーを交換するのだなあとそれぞれの命を想いながら。交換なのですから、人間は地球環境を守る宿命があるのでしょう。
新しい世界、成人への道にちかづく彼らをただ祝福するのでなく、いろいろなことをたくさん知ってたくましく生きてくださいねとバトンを渡します。
“生き残るには知恵がいる”こう言ったのは、開店20年前から料亭のいけすで生き延びている真鯛のギンギロさん。新入りのロクに「大志をもて、夢をもて」という。そして「もし捕まったらピクつくな」と。そんな矢先ギンギロさんが大将の網にかかってしまうが、さすがのギンギロさんはまな板の上でピクともせず…。そんな落語「鯛」の一節。
そんなこんなで、ごめんなさいギンギロさんだかロクだがわからないけれど、Cocciorinoのお皿の上には「天然鯛」と出世魚である「天然ぶり」の薄切りを並べ、大きな土鍋には水に昆布を入れ、みんなでしゃぶしゃぶ。タレはポン酢と梅酢と、生姜の甘醤油に、春のセリをぱらぱらと。獲れたてしらすも大根おろしでいただきます。
旬のお野菜は、できるだけ旬を活かしてちゃちゃっと。和えるタレで変化を持たせて。「山ウドのぬた和え」「ふきのとう味噌」「菜の花 豆乳マヨ和え(※文末になんちゃってレシピあり)」。
準備で出かけた先で、友人から小粋なお祝いをいただきました。和菓子屋さんがつくったお赤飯。もちろん自宅でも炊けますが、「もち菓子」に分類されるお赤飯はなんとも格別で大好き。パッケージもおめでたくてすてき。
土鍋でふかして、もちもちふわふわをありがたい気持ちでいただきました。
「豆乳マヨ」
①豆乳ヨーグルトに白ビネガー、塩、こしょう、練りがらし、カレー粉を入れてグルグルよく混ぜるだけ。我が家の自家製マヨネーズの出来上がり!