職業柄、家には土鍋があふれかえっています。キッチンだけでなくリビングの一角で本といっしょに「土の彫刻」として並んでいて、料理をしながら「きょうはあの土鍋を使おう」というように選びます。家族がふざけて土鍋のなかにミカンをしこんだりもします。
土鍋は、温まりのスタートアップはゆっくりですが、部分的に熱くなって一部だけ過剰に調理されたり、一部はまだぬるいというようなことが少なく、じわじわじーっと調理されるという長所があります。保温力の高さが、煮込み、炊き込み、蒸し料理をおいしくさせ、温めなおしでも力を発揮します。
その保温力が“遠赤外線効果”とも言われており、本体もフタも、コーティングしてある釉薬(※)まで、すべて土や石という自然からでてきている料理道具なのです。
※釉薬:うつわにかかっているガラス質のうわぐすりも、ミネラルや土からできたコーティング剤。
いよいよはじまります!