北海道から行者にんにくが届く季節になりました。しょうゆ漬けも好きですが、横山アディナさんのレシピでつくる「春のポタージュ」が毎春の楽しみなので、今年も、初物はこのポタージュです。
ネギ属の山菜であり、ネギのうまみと絡みと苦味が全部あわさった贅沢な旨味。逆をいえば、独特の臭気があるわけで、アイヌの民間信仰として興味ふかい話が書いてありました。天然痘などの伝染病が流行した際、村の入り口に行者にんにくを掲げ、病魔の退散を願ったということです。
山にこもる行者が滋養強壮のために食べたけれど、滋養が強くて禁葷食(きんくんしょく)とされたとか。春の山菜でデトックス効果を期待しつつ、このご時世だからこそ滋養をつけつつ、アイヌ民族のまじないも信じたいですね。
数年前に入手した横山アディナさんのレシピ本「キレイの国 東欧のおばあちゃんが教えてくれた野菜でつくる美人スープ」を折り目がつくほど参考にしています。それもあって去年は東欧に土鍋視察の旅に出たわけです。今年は旅もキャンセルしましたが、その分また東欧料理の本を読んでいます。
アディナさんのレシピなのでつくりかたの詳細は割愛しますが、わたしが使用した材料と参考動画をどうぞ。土鍋コッチョリーノで炒め、煮て、温めてそのまま食卓へ。渋めのグレーの新作土鍋でつくりました。
使用材料(オリジナルレシピとは異なります)
行者にんにく
タマネギ
長ネギ
オリーブオイル
熱湯
塩
こしょう
たっぷりめのオリーブオイルで具材がやわらかくなるまで炒めます。
熱湯を加えてさらに1時間ほど煮込んだあと、フープロ(or ミキサーやブレンダー)にかけ、土鍋に再度もどして温めながら塩こしょうで味を整えます。オリジナルレシピにはありませんでしたが、最後に魚醤をたらして仕上げました。