ご予約のお申し込みは14日(木)までです。16日午前枠に集中しておりますので、午後枠のお申込みをお薦めいたします。お手数をおかけしますがよろしくお願いいたします。
▶︎お申込み先 クロコアートファクトリー
16日17日以外の日はご自由にご入店いただけます。
数年前までたくさん制作してきた「ごはん茶碗」(半磁土/ミラノ釉薬)。
ミラノでの修行生活も終盤になり、師匠グイド・デ・ザンに「なにか受け継がせてくれませんか?」と尋ねました。「なんでもいいけど」と彼らしい返事と、私からの図々しい提案で、3つの釉薬の調合を教えてもらいました。
そのひとつを「ミラノ釉」と勝手に名付け、東京に窯を設けてから22年間、師匠の温もりを、私自身のアイデンティティを活かしたフォルムにかけて、多くのお客さまの手に届けてきました。
当初、自身の窯で焼くとうまくいきませんでした。実験を重ねて、ようやく鉱物に化学反応が起きて結晶化に成功したときは本当に嬉しかったです。不思議なことに、調合は同じでも、鉱物や水の違い、窯の温度差などからなのか、ミラノで焼いた色と異なるのです。その不思議な現象もお国柄。ミラノでは
明度・彩度ともに高めなホイップクリームのような白、対して東京のそれはバニラアイスのような、和名で表現すれば卯の花色。
サンプルとして保存していたもの、小さなヒビ(使用に影響なし)が入っているものなど、いくつか放出します。
残念ながら、お気に入りの半磁土の会社がなくなってから、なかなか思うような土に出会えず、徐々に土鍋づくりの割合が増えました。お気に入りの半磁土が見つかったら、土鍋づくりと並行して再現させたいと思っています。
土鍋や新作展示はございません。我妻珠美の過去作品を年表的にご覧(展示即売)いただく作品展です。200点ほどご用意いたします。どうぞお楽しみください。
展覧会では、このような作品のインサイドストーリーや使い方のご提案などもしてゆけたらと思っています。