カボチャの日は過ぎ去り、うちに2つもゴロゴロしているバターナッツを見つめる。野菜を配送してもらっている山梨の農場から、どんどこバターナッツが届く季節。保存も利くし少し置くとおいしくなるから、もちろんペンで顔も描いて飾った。(もちろんじゃないか!?)...
人は自分の道をあるくのだけれど、そこには仕事や遊びや、食べることや寝ることもあり、自分なりに整備したり趣向をこらすのだけれど。子育てや介護や、動物や虫や花や農作物を育てたり、どの道にもほかの生きものの息吹がまざり凸凹になる。...
我が家でおかわりが止まらない「秋さわらのトマトスープ」。八百屋に並びはじめた露地ものの秋白菜とさつまいもと一緒にぐつぐつ!さわらの脂と旨みたっぷり、出汁なんかいらない! 土鍋の余熱で、完食するまでほかほかスープ。
野草にならび野花を食べるのが好き。東京に住んでいるとなかなか難しいが、エディブルフラワー(食べられる花)もだいぶ店の棚に並ぶようになった昨今。古にさかのぼり、花を食べるといえば、紫蘇の小花や菊。お刺身の横に添えてある可憐な演出、ではなくて、効能ある演出。古代中国で薬として用いられていた菊には、殺菌・抗菌効果が期待できるということで、お刺身の横に置いてある。
蓋をして蒸し煮するスープに土鍋は最適。 調理中の土鍋の本体にいい色がつく。ニンジンの糖分がカラメル化して、オリーブオイルの油分がディープな芳ばしさを残す。これらが炭化すると焦げに至るが、このちょっと手前の風味が土鍋につけば味が増す。...
雨がしきりに降る東京。ろくろをひいた工房の作品の乾きも悪く、作業がはかどらず。「柿が赤くなれば医者は青くなる」なんて言葉があるように、気候よく過ごしやすい秋が早くきますように。 ゴルゴンゾーラと梨のパスタ。主に北イタリアで秋から冬になると登場する一品。ペンネのほかにリゾットもおいしい。...
東京は段階的にすこしずつ涼しくなった。 庭の桑の木の葉は、わずかに茶色くなって、葉を落とす準備をはじめたようだ。「日本には四季がある」とは、こういうものかと改めて繊細に移ろう季節にしみじみしている晩、温かいおそばを食べることにした。...
甘酒とわさびの相性が好き。 そんな魅力を酢の物に。 噛みごたえのある海のものには勇敢さがある。海の塩気に、山の清い辛さと、穀物の甘さを引き寄せたくなってつくった酢の物。 さっと和えた酢の物を土鍋に盛りつけて冷蔵庫にさっと15分だけいれる。冷えやすい土鍋がいただきますの前にできること。酢がタコにしみておいしくなるから。
北海道から飛行機で持ち帰ったアスパラガス。あまりにも立派で長いアスパラはせいろに入りきらず、泣く泣く半分に切って。アスパラも近ごろはもっぱらせいろで蒸す。プロのようにたっぷりの縦鍋で茹でればおいしいのだろうけれど、素人のわたしは蒸す方が失敗がないような気がする。土の味がまざった甘い水分がなんとも美味でこの調理法が好き。